前回からの続きです。
自分のことを「自分は不十分だ、足りていない、価値がない…」と思いこんでいると、どんな風に現実が動いていくか、見てきました。
まずはこの足りない思いを埋めたいと願う=「私は今十分に愛されている、価値がある、認められている、感謝されている、役に立っている」と感じたいので、そのための手段としての目標がでてきます。
それは①仕事での充足感、②恋愛・パートナーシップで満たされること、このふたつの願いに現れることが多いです。
「自分にしかできないような仕事」をして、認められたい、達成感を味わいたい、感謝されたい、役に立ちたい。
または(自分にピッタリなパートナーと出会って)愛のある豊かな関係を築きたい。
このふたつの願いの奥にある思いは、共通しています。
「自分という存在の価値を、誰かに認められたい」という思いです。(もちろんこれが悪いわけではなく、むしろほとんどの人が通る道です。この思いが強くでてくると現実にも色々なことが起きます)
この心のまま、例えばパートナーシップを育てようと思うとどうなるでしょう?
目標が達成できたとして、ようやく感じたかった思いが満たされ、ずーっとその思いを感じ続けられるでしょうか?
そうならどれだけいいか、と思いますが、大抵の場合はそうではありません。
なぜなら、「自分の価値を、周りの人の反応や判断に預けている」からです。
恋に落ちる時点で、お互いに同じような思いを持っていることが多い=恋愛で自分に足りないものを埋めてほしいという思いを、双方が持っていることが多いのですが、
最初はそれはそれは甘美で素晴らしい時間です(笑)
「やっと出会えた!」と、とにかく2人の時間を優先するでしょう。
しばらくして、最初のテンションも少し落ち着いてきますね。その時に、お互いの落ち着き具合に差がでてくると、心のエナジーがマイナスに働きだします。
例えば相手の一挙一動が気になり、少しでも愛を感じられないような対応をされると、「私何かしたかな?原因は自分じゃないかな?」と感じて辛くなってしまう。
「自分は足りない、価値がない」と思いこんでいるので、何かが起きた時に「自分のせいだ、私が不十分だからだ…」と思ってしまうのです。
全然!!そんなことないのに!!
相手は仕事でちょっと嫌なことがあったのかもしれない、でもそれをあなたには話したくないだけなのかもしれない。それでも「いつもとなんか違う」と感じた理由を、すぐ自分と結びつけて考えてしまうのです。
逆に、期待が強くなりすぎて、相手に求めすぎてしまう場合もあります。「私のこと好きだって言ってくれたでしょう?それならこのくらいのことはしてくれるでしょう?」と、執着に近い思いがでてくる。
してくれないとそれが相手の自分への愛の程度なんだ、と思ってしまう。
自分を埋めてくれる大切な存在、だからこそ手放したくない。要求が過度になり、期待が強くなりすぎ、うんざりされてしまうのです。
自分のことを自分でちゃんと認めていないと、心のエナジーは内に向かいすぎる=自分を責めるか、外にでていってしまう=相手に執着してしまうのです。
パートナーシップが上手くいかなくなってきたら、「やっぱり私は足りないんだ、ダメなんだ、価値がないんだ…」とまた逆戻り。
パートナーがいることによって得た自己価値感・自己肯定感は、いなくなれば消えます。仕事に失敗したり、評価されていないと感じても同じです。
ちなみにこの心のまま子育てに向かっても同じことが起きます。
何かあった時には自分の接し方が悪いんじゃないかと思い、または過度に愛を注ぎ子離れできない。
こんなに「自分を必要としてくれる存在」は、いませんからね(´-ω-`)ある意味パートナー以上です。深い癒しが訪れる可能性もありますが、その後もこの思いこみが残っていると執着や過度な期待に繋がりやすくなります。
「自分そのもの」ではなく、「自分ではない誰か・何か」に、自分の価値を預けて、周りの判断に自分の価値を委ねている限り、永遠にこのループが続きます。
「私の価値は何が起きても変わらない」ということを自覚し続ける意識が大切なのです。
あなたの価値は、誰に何を言われようと、
フラれても、頑張ってきたことが評価されなくても、
仕事でミスしようと仕事をやめようと、
何が起きても、何にも変わらないのです!!!
1mmたりともですよ。
自分の本質・自分の本当の思いに気付くこと、気付き続けることが人生最大の、そして唯一の仕事だと私は感じています。
心に素直であれば、そしてその思いを否定しなければ、心はいつもエナジーが循環し、心地よくいられます。それだけで十分♡
できない日があっても、それが普通です。人間だもの(笑)
何かができたら、達成したら、好かれたら、効率よく上手くいったら自己価値が上がる!じゃないのです。条件は何ひとつないし、変動しません。
今この瞬間の思いに気付くことができる心がある。
今この瞬間「わたし」を支えてくれている、あらゆる豊かな繋がりがある。
そのことに感謝して、ただ生きる。
動と静、動くことと休むことの自分なりのバランスを学んでいくのです。
シンプルに、意識的に。
もちろん目標を持つことが悪いわけではなく、問題はそのおおもとの思いです。足りないと感じる感覚から始めなければ、それは豊かな実りをもたらすでしょう。
自分にご縁があることなのかどうかは、やってみないと分かりません。やってみて、うまく進まないなら、今は「タイミングじゃないorご縁がない」と思って方向を変えましょう。
そのことに罪悪感もなにもいらないのです。「私が不十分だからできないんだ」と感じる必要はありません。
ご縁がないこと=命の流れに沿わないことは、どんなに起きてほしいと思っても起こりません。引き寄せは万能じゃありません。どんなに願っても、終わってしまう関係もあります。
でも起こらないことが、長い目で見ると最善かもしれないのです。仕事にも、パートナーにも、自分自身にも、たくさんの期待をしすぎるとそこに心がとらわれて不自由になります。
「自分は不十分だ、足りていない、価値がない…」
この思いこみがなかったら?思いこみがゆるんで、手放すことができたら、自分の価値をしっかり自分で認めることができたら、どんなふうに心は変化するでしょうか?
まず、自分の外でどんなことが起きても、「個人的に受けとらない」というゆるやかで解放された心でいられます。
自分を認められたい、という強い思いがない=全ての行動がこの気持ちを感じるための手段ではないので、相手や状況に振り回されることはありませんし、それが世界の中心になることはありません。(それも楽しいんだけれど笑)仕事も同じです。
中心は、あくまでも「わたし」。
自由な愛をどこに向かわせるか、私に選択権があることが分かっているので、相手の選択も尊重しながら、「私は相手をどう思っているのか」を常に冷静に見ることができます。
相手が自分をどう思っているか、それと同じくらい自分の気持ちを大切にできるようになります。
もしこのご縁が終わったとしても、「自分には愛される価値がある」と分かっているからです。
一期一会を大切に、目の前のご縁を大切にすることができます。
できないこともある、でも豊かさもある。
それをありのまま、まるごと受け入れることができます。
「こうならいいのに」という期待なく。もちろんその思いを感じるなら、それごと全て、心の中心で受けとめていきます。
自分の全体性を、本質をそのまま愛すること、本当にそれが全てです。
今の自分が人生のどんなタイミングで、どんな性格で、どんなことを感じていても、それでいいのだ、と。今はいつだってユニークでパーフェクトだ、と。
昔大好きだった人を思い出してみてください。
周りからは短所と言われるようなところがあったとしても、それも合わせてのその人で、全部大好きだったでしょう?自分自身に対しても同じことなのです。
自分の一部を、素直な感覚を、どんなことであっても否定しないということを、何度もお伝えしていますね。その愛が、思いやりがあって初めて自分の本音の声がよく聴こえるようになるし、その声をしっかり受けとめることができるようになるからです。
否定癖があると受けとめられません。
その素直な感覚は心の奥深くへ沈んでいってしまうのです。
ネガティヴだと感じるような感覚でも、まず気づいて受けとめることから心は自由になっていくし、解放されていくのです。
そしてその素直な感覚の自分ごと、自分を認めることができるようになります。
例えばそれは身体に例えれば、新しい髪の毛が生えてくるのはいいけど、うんちだすのはイヤ、って言ってるようなもの。(笑)
全て合わせての、身体ですよね。心も同じ。
日々いろんなことがあって、心の中にはたくさんのエナジーが駆け巡る。
その全て、「それでOK(╹◡╹)」と今この瞬間、認めてあげましょう。
自分に「どう感じるべきか」を指図しないでくださいね。
まずはそこから♡
頑張ることに逃げない、
「やった方がいいと思うこと」で人生をいっぱいにしない、
自分を責めずに素直な感覚の全てを受けとめる、
世界を責めて心を暗くしない、
自分にも相手にも光と影があることを知る、
自分の価値を認められるのは自分だけ。
合言葉は、何をしていても、 していなくても、 何を感じても、「それでOK」 (╹◡╹)
続きます!