《心を自由にする方法Basic❤︎》②思いこみをゼロに戻す

前回の続きです。

 

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まずは「思い」と「思いこみ」の違いをはっきりさせておきましょう。 

 

思い」は、心の表面上に現れては消えていく、一過性のもの。 あれが好き、欲しい、きらい、おなかすいた、眠い、明日何しよう…

そんな心の中の声。いつもお付き合いしている意識です。 

 

思いこみ」は、その思いの中でも、「○○じゃないとダメ」「○○であるべき」と強い執着になっていたり、「私には価値がない」「誰にも愛されない」などと深く心に根ざして、日々の行動に影響を与えているものです。 

 

「今日は頑張らなきゃ〜」と思ってその時目の前にあるものに全力を尽くす、これはただの一過性の「思い」だけれど、 「今日は頑張らなきゃ、それが当然、結果を出せない私には価値がない、そんな私は認められない」というような強い思いが潜んでいたら「思いこみ」。 

 

思いこみは本当にありとあらゆる個性があります。

思いこみに良い悪いはありませんが、「結果として自分の心を苦しめるもの」はあります。 

そして当人はそうだと「思いこんでいる」=「それが自然な心の状態になっている」から、ニュートラルな状態や、全く違う価値観を持つ人と比べないと、「自分には強い思いこみがある」ということ自体に気付けないことが多いのです。

 

 

 

思いこみには2パターンあります。

ひとつはいわゆる「常識」です。大部分の日本人に共通の思いこみ。 

もうひとつは家族・友人・自分の経験則などからきた、その人オリジナルの思いこみです。

 

前回の仕事の例は、ある状況をどうとらえるかという点で、自分の思いこみの癖がでていましたね。さらに、今まで個人セッションを通して多くの方と心についてお話してきた経験からすると、 どの人にも家系的に受け継がれてきたエナジーがあり、それにかなりの影響をうけています。

(割合にして、家系7割、常識とその後の経験3割くらい)

 

その「家」ではどういう価値観が大切にされてきたのか、何をすることが「当然」とされてきたのか、周りからどう期待されてきたのか…

本人は無意識であることが多いのですが、もしかしたらそこから逃れようと強い反抗期を経験しているかもしれません。またはその逆で、ずーっと「親の期待に応えるいい子」のまま、反抗期らしいものはなかったかもしれません。本人はそこから抜けたつもりでも、ほとんどの場合また違う「思いこみ」に囚われていることが多いです。

 

このふたつが、その人独自にMIXされて「自分だけの世界」を創り出しています。 

例えば、

 

・女だから、男だから○○しなければならない

(例えば結婚、家族を養うこと、働くこと、料理、なんでも)

・長男だから、長女だから、兄弟だから、家族だから、親戚だから、夫だから、妻だから、親友だから、先輩だから、○○しなくてはいけない

・○○は良い

・○○は悪い

・○○は得だ

・○○は損だ

・○○は正しい

・努力は必要だ、良いことだ

・○○するのは大変だ、難しい、できない

・変化してはいけない

・変化しなければならない

・成功して、何かを成し遂げなければならない

・いつも前向きでなくてはいけない

・成長し続けなければいけない

・一度始めたことは、最後までやり遂げないといけない

・お金がないと生きていけない(本当に?)

 

どうでしょうか?○○に何を思い浮かべるか、それがそのままあなたの中の「思いこみ」です。

 

例えば女性によくある思いこみ。

 

「女だから、20代で結婚しなくてはいけない」

「子どもを産まなくてはいけない」

「それまでは働いてお金を貯めなければいけない」

「手に職をつけて復帰できるようにしなくてはいけない」

「仕事と育児を両立しなくてはいけない」

 

思いこみは、その人の中では「当たり前すぎる」のでピンとこないかもしれません。

「え?これも思いこみなの?」と気付けばしめたもの! 

これらは今の時代だからこそ、強い思いこみですが、私の母世代なら「23歳までに結婚しないと売れ残り」というのが「その時代の常識」でした。すごい思いこみですよね(笑)

その時代、日本でもっとも多くの人が思いこんでいることが、この国の常識になります。

順番を間違えないでくださいね。常識だけが先行してあるわけじゃないんです。日本を出れば通じない思いこみなんて山ほどあります。

また、時代が変わればどんどん変化します。戦時中と今は全く価値観が違いますよね。形のない、幻のような「世間」に合わせていたら、心はどこか不安定になります。 

それは世間が不安定だから。自分の頭の中で意識している価値観は、本当に狭い範囲でのことなのだと、心の奥で分かっていれば十分です。


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思いこみ、価値観、思想、全ては、あれもこれも全部同時に存在しています。正しさを主張し、唯一になれるものはありません。そもそも何を正しいとするかだけで何万もの思いこみがあるでしょう。

それが豊かさであり、根本的な自由でもあります。

 

ひとりひとり、ある思いこみを採用した瞬間、それがあなたの中での常識になります。あなただけの世界の見え方が心の中で作られるわけです。その思いこみにより、どう心が反応し、何を選んでいくかが決まります。

 

ですから、「〇〇しなくてはいけない、〇〇すべきだ」という言葉を使う時、繊細に気づいていってください。「もしかして、これも思いこみかも?」って。

そして見たい世界を見るために、経験したいことを経験して生きていくために、自分にとって苦しい思いこみを手放していきましょう。 

 

「思いこみ」=自分だけのこだわり。

 

あればあるほどそのことに過剰反応し、心は苦しむだけです。「〇〇もいいし、〇〇ってこともありうるし…もう全部アリ!!」って吹っ切れてしまえば、本当に心はラクに、晴れやかになります。

何に対しても、期待もなければ判断もしなくなりますから。ありのまま、ただそのままの状態を受けいれることができます。

 

ここでまた思いこみ!

「思いこみを手放すことは難しい(´・ω・`)」 です(笑)

 

気付くだけでいいのです。気付く=思いこみを外側から見ることができている、ということ。心の中で思いこみと分離できている=手放している、ということです。

 

さらにもう一歩進み、その価値観(思いこみ)と反対のこともアリだよね、と思えるようになると…

−1+(+1)=0

両極端の思いこみが統合され、そこには何もなかったかのようにこだわりが消えます。感覚としては昔は「ありえない!!」というような強い感情や関心が生まれていたものが、全く気にならず温かい目で見られる、というような感じです。

 

例えば、

「絶対結婚しなければならない」

「シングルも楽しくていいかも♡」

=0

 

結婚そのものに対するこだわりが消えて、「どっちでもいいか♪」と思えるようになり、結果心が楽になります。シングルの人をみて「可哀想」などと思うこともなくなります。 

 

思いこみを手放すことは簡単だ(*^^*)♫」 を採用してくださいね。そう決めるだけで、あなたの世界は「そうなっていく」のです!

 

 

 

思いこみにどうすれば気づくことができるのかを、さらにみていきましょう。

 

ある感情の裏には、必ず何か特定の「思いこみ」「あなただけのこだわり」「特定の価値観のみをヨシとする前提」があります。

自分を苦しくさせるような思いこみは手放したいですよね。 

 

苦しい感情はサインです。

 

「まだここに、自分を苦しくさせる思いこみがあるよ」、というサイン。ではそもそもなぜ、こんな思いこみを持ってしまったのでしょうか?

それは今詳しく書いてきた常識+経験(+家系的持ち越しエナジーから、でしたね。 

特に経験から学んだ(と思っている)思いこみ、家系的に流れている(受け継がれてきている)思いこみは強いです。

 

でもその思いこみは、もともとは「自分を守るため」だったのです。 小さい時に火に触れて「熱い!!」という経験をしていれば、火→危ないというプログラムができます。

これと全く同じしくみで、「こうなったら→こうなる」と、物理的原則ではないものでも、勝手に点と点を結びつけてしまうのです。

自分がこれ以上傷つかないために、自分のプライドを守るために、またはこれ以上損しないために、非難されないために、自分で「思いこんだ」のです。

その思いこみをもつことで、何か自分にとって得だったりしたはずなのです。

「自分は仕事ができないから」という言葉で片付けてしまえば、それ以上の思考はいらないから楽だったりするわけです。だから思いこみに気付いても、決して非難したりしないでくださいね。 

そして「思いこみを手放すのは簡単だ(*^^*)」 でしたね!(笑) 

 

<復習!>

思いこみは気付くだけでいいのです。

気付く=思いこみを外側から見ることができている、ということ。

「心の中で思いこみと分離できている=手放している」ということ。

この思いこみを手放すプロセスのポイントをまとめます。 

 

1. 感情を手がかりに、思いこみに気づく

 

まずでてきた感情をしっかり受けとめます。イライラ、不安、悲しみ、怖さ、罪悪感、後悔、言葉にできないような苦しい感覚…そのまま全て感じ尽くします。

どんなに黒い感情でも(笑)そのまま受けとめます。

その後は感情に飲みこまれず、少しずつ冷静に分離させてください。感情は自動的な反応プログラムみたいなもので、感情=あなたではありません。だってその感情を感じたい!なんて全く思っていないのだから。

 

「私は今〇〇と感じている」。少しずつ、感情が解けてきたら、思いこみを探ってみましょう。

 

なぜ今不快に感じたんだろう?

なぜイライラするんだろう?

なぜ悔しくなったんだろう?

なぜ泣きたくなるんだろう?

 

なぜ?なぜ?を繰り返し心に聞いていくことで、思いこみが見えてきます。

たいていは

「こういう時は〇〇するべき」

「〇〇するのが当たり前」

「○○して欲しかった(あなたはそう行動するべき)」という期待

「〇〇が絶対正しい」

といった思いこみがあるはずです。

究極的には、「気に入らない!みんな私の気に入るように動いてよ!!」というある種傲慢な(笑)自分の思いがあったりします。

でも「私が同じ立場ならこうするのに!だからあなたもできるでしょ!!」という思考プロセスには要注意。私にできるならあなたもできる、人の心はそんな単純ではありません。 

 

2. 思いこみを非難・批判せず、自分の感情ごとありのままを受け入れる

 

思いこみに気付いたら、「そっか、長くずっとそう思ってきたんだね。こんなに苦しくなるくらい、思いこんできたんだね。でも今の私は〇〇にもうこだわらなくても大丈夫だよ。今までありがとう」と、その思いこみを受けとめます。

心の中でしっかりと思いこみを受けとめられたら、どんな言葉をかけようと大丈夫です。

思いこみが明確に分からない場合も、同じようにできます。

なんでこう感じたのか今の私には分からないけれど、でも苦しいね。気付かせてくれてありがとう。自分のために手放そうね

と心の中で言ってみてください。(家系的な理由の場合、本人は覚えていないくらい昔のことだったり、何世代か前からの持ち越しだったりして分からないことがよくあります)

 

お知らせしてくれた感情ごと、全てを認めてあげてください。

ここでまた自分の感じ方を素直に認めなかったり、押し殺したり、なかったことにしたりしないでください。 自分の感情に隣でそっと寄り添うイメージです。決して自分の心の中でケンカをしないことが大切。 

なぜなら「責められるべきもの」も、この世界には何ひとつ存在しないからです。

 

自分が心の中で「受け入れられない」と思っていることは、自分が見ている世界(現実)にも投影され、結果的に自分の心から自由を奪います。

 

例えば「鼻にピアスなんてあり得ない!」と思っていれば、そういう人が目に入っただけで嫌悪感を抱いてしまったりする。嫌悪感を感じたいなんて思っていないのに、です。 

 

人それぞれいろんな思いこみ、価値観があります。それに良いも悪いも正しいもありません。そして「各自が好きなように、思いたいように思いこんでいい」ということこそが「自由」なのだと「気付いて」いれば、何を見ても聞いても心はいちいち振り回されたり、とらわれたりしません。

自分にとって幸せで楽な思いこみを選べるようにもなります。

これが心を自由にする基礎です。 

 

3. 愛をもって統合する

 

気づいた思いこみを「ぜんぶOK!!ぜんぶアリ!!」にします。

−1+(+1)=0、の実践です。

私たちは何を感じても、どう思いこんでもいいのです。全て自由。

でも「そうは思えない思いこみ」があったから、心の中でこれは良いだの悪いだの対立し、結果的に周りで起こることや人、状況など全てに対して何かしらの判断するようになり、批判したり裁いたりして、自分で自分の心を不自由にしていたのです。常にフィルターをかけて現実を見ていたのです。

思いこみがぬけて「ぜんぶOK!!♥︎」と思えるようになることは、自分の全てに無条件の愛を送ることができるようになることと同じです。

 

そうしてだんだんと、人生の全てを受けいれられるようになります。心の内側での対立がないからエナジーも分散せず、目の前のことに集中できます。すると本音がよく聞こえるようになり、判断癖がぬけたから本音にOKをだせるようになり、やりたいことに素直になれます。どんどんどんどん楽になっていきます♡ 

 

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今この世界に存在している全ての思いこみ、価値観を認めましょう。

何も悪くないし、どれも間違いではない。 

わざわざ判断する必要なんてないのです。

判断するから苦しくなる。認められないから抵抗する。分からせようとするから対立する。 

 

あなたオリジナルの思いこみ、それは、「みんなが持つべき正しい唯一の答え」じゃないのです。 ただみんな、それぞれ違う思いこみで世界を見ているだけ。

誰かに対し不快な感情を感じたら、その行動に走らせた、その人の心の奥を想像してみましょう。その人も、不自由な思いこみに支配されて苦しんでいることが分かるかもしれません。 賛同までしなくていいから、ただ「その人・状況がそうあろうとする権利」を奪わないことです。

 

この回でも詳しくお伝えしましたね。↓

 

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自分も裁かれたくないのなら、周りを言葉でラベルを貼って裁かないことです。原因は私達には分かり得ないことかもしれません。(人ひとりの、心を動かしている後ろにあるエナジー(今までの経験や受け継がれてきたもの)は、本当にはかりしれない大きさです) 

 

敵対する心、それが全ての争いのもとです。テロなどのニュースを見た時、私がここで「間違ってる!!そんなやり方認めない!!」と判断し、敵対する心を持つことこそが、世界に争いをうんでしまう。もちろん賛同はしないけれど、そんなやり方でしか主張できないのはなぜなんだろう…と想いを馳せてみる。

 

そして何より、争う心は疲れます。

不自由です。

だからこそ心の中では愛をもって統合します。自分のために。

対立を起こさなければ、自分の世界はいつだって、全ての存在も価値観も共存できる、愛のあるひとつの世界なのです。

 

 

この心のトレーニングは筋トレと同じ。うまくできない自分をすぐに責めたりしないでくださいね。私だって毎日実践中です(^-^) 

このプロセスを早く終わらせようとすることも、「効率的に、短期間で、最大限の成果をあげなければならない」という思いこみのせいかもしれませんよ(笑) 

それぞれの心に、必要なタイミングと期間があります。あせらずに、ゆっくりとで大丈夫です。

 

 

次回に続きます!

 

 

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